超低金利政策について

世の中では超低金利政策が続きます。

先進国はどこもかしこも超低金利で一部の新興国のみが少し金利が高い状態になります。
一般的には景気が良くなると金利も上がると言われていますが、実は金利が上がると政府にとっては
かなり困った事になります。
というのは、金利が上がると新たな国債発行の金利も同時に上がってしまいます。

政府は現在、国債の償還を新たな国債の発行でまかなっています。
完全な自転車操業ですね。

国の借金約1000兆円のうちのどれくらいが短期国債でどれくらいが長期国債なのかまでは
調べていないですがざっくりと半分が短期国債だと仮定して500兆円の金利が2%あがったとすると
10兆円の負担増になりますね。

2%のままずっと続くとすると、1000兆円の2%なので負担は20兆円になりますね。
先日イタリアでは国債金利が7%近くまで上がって問題になったのが記憶に新しいと思います。
ソース
http://www.asahi.com/business/update/1124/TKY201111240517.html

もし仮に日本で国債の新規発行がイタリアと同じ7%でずっと行われるとすると、借金1000兆円の7%ですので
年間70兆円の負担になります。(もちろん急に今まで借りていた国債の金利まで上がってしまうわけではありません)
日本の税収は42兆円程度なので、どれくらい影響力があるかは容易に想像できると思います。

では、なぜギリシャやイタリアよりも財務体質が悪い日本が低金利でいられるのか?
それは、ギリシャやイタリアの通貨はユーロなので自国で通貨の印刷ができません。
日本は国内に中央銀行を持っているので、通貨の印刷ができ国債の買取をさせたりしているのですね。
本当は中央銀行による国債買取はタブー視されていますが、実際に買取額は年々増えています。

お金を無限に印刷できる究極の買い手がいるってところですね。
それこそ無限ループができます。

それにより表面上は穏やかなのです。
という事で、結論としては金利は上げられないのです。
金利は国家が破綻するか、破綻寸前までは上がりません。
それはそう遠くない事だと思っています。

でも変化は悪いものではありません。
予想していればリスクでもないですからね。
備えつつ楽しく行きましょう。

投資家あおやま

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